• 覚悟とリテラシーと日々の暮らし。

    時代が、変わる。
    人類史上初の少子高齢化による人口減少社会、ITの進展による産業構造や日常の急激な変化、人生100年時代。私たちはこれから、「初めての時代」を生きる。

    生きるのは、大変だ。さらに、初めての時代である。「答え」なんかない。
    もしも「これが『答え』です」「こうすれば、あなたは『幸せ』になります」とかなんとか言う奴がいたら、そいつは詐欺師に違いない。 これでいいのだろうか、そう悩みながら生きるしかない。 ようやく「答え」らしきものを手に入れたと握った手をそっとひらくと、そこには色を失った青い鳥の影。「こんなはずではなかった」。自問して、後悔して、それでも進むしかなくて、ごまかしたような笑いや、無力さに噴き出す涙や、隣り合うひとの温もりで、それだけはたしかな傷の痛みをそっとつつみながら、それでも生き続けるしかない。……たとえるならば、そういうかんじ。

    そんな毎日こそが当たり前で、いちばん尊いんだよ。 そんなことを、親鸞が言っていたらしい。 ひとりひとりが、どう生きるべきかと悩みつつ、肉を喰らい酒を飲み、こどもたちの喧騒に囲まれ、家族といがみあったりしながら、風呂を浴び布団に入る、そんな日常こそが、いちばんの修行なのだよ...

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